読書日記(仮)

急性骨髄性白血病(M2)で、臍帯血移植をした患者の日々の記録です。
本や映画の感想なども。
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# 『ファミリー・ツリー』(2011年、アメリカ) 試写会
 マット・キング(ジョージ・クルーニー)の職業は弁護士、
そしてカメハメハ大王の末裔でカウアイ島に広大な土地も持っている。
社会的には成功している彼だが、妻が事故で昏睡状態になったことをきっかけに
家族間の様々な問題が浮き彫りに。
死にゆく妻が、実は浮気をしており離婚まで考えていたこと。
長女は高い私立高校に通わせているのに不良三昧、
小学生の次女は、宇宙人のような存在で接し方がわからない。
さらに土地の売却問題も彼にかかっている。
売却することによって親戚たちにお金を分配することができる、
しかしみんなが楽しめる自然を壊してしまってもいいのか。
マット、いっぱいいっぱい....。

冒頭、マットがつぶやく。
「ハワイに住んでいたら毎日マイタイとサーフィン三昧だろう!って
羨ましがるけれど、サーフィンなんか15年もしてない。」
ハワイが舞台だが、これみよがしな「ハワイよいとこ」的アピールはない。
しかし、シリアスなテーマなのに風通しがいい印象を受けるのは、
やっぱりハワイが舞台だからか。

ジョージ・クルーニーのあたふたしつつ、一生懸命な姿が素敵だった。
妻の浮気を知って、友人の家までバタバタと必死に駆ける姿にはおかしみがあり、
義父の「妻はいい子だった。全部お前のせいだ。」という一方的な叱責に
グッと我慢する姿には男らしさを感じた。

長女アレックスのキリッとした美人さや、次女スコッティの自然な演技、
アレックスの友人シド(ジャック・ブラック似!)の現代っ子ぷりもとても良かった。
最初は邪魔がられていたシドだけど、しっかりマットの支えになっていたよなぁ。
あと、ちょっとしか出て来ないけどスコッティの同級生の妙に冷めた女の子とか。
配役が上手かった。

感動的な場面をあえて抑制しているところが、私の好みに合っている。
最後のシーンのさりげなさがとても好きだ。
| comments(0) | trackbacks(0) | 20:18 | category: 映画 |
# 有馬玩具博物館
有馬温泉を訪れたら、ぜひ立ち寄ってもらいたいところがある。
4000点ものおもちゃを展示している有馬玩具博物館だ。

6階〜3階の各フロアで「ドイツの伝統的なおもちゃ」「現代のおもちゃ」
「現代のからくり・オートマタ」「ぶりきのおもちゃと鉄道模型」
とテーマがあって、どの階も見応え充分、大人でもウキウキしてしまうこと間違いなし!
(1階は玩具を扱うショップと工作室、2階はレストラン。) 


■6階「ドイツの伝統的なおもちゃ」
ドイツの東端で、チェコとの国境近くに位置するザイフェンはおもちゃで有名な村。
14世紀ごろから錫の採掘で栄えていたが、
錫が枯渇してからは鉱石を砕くのに使用してた水車でろくろを動かして、
木材を切り出すオリジナル製法(ライフェンドレーン)が考案された。
下の写真のように、バームクーヘン状に同じ形の人形がいくつもできあがるというわけだ。
(カットした後はひとつずつ仕上げをされて、手がかかっている。)

ザイフェンのクリスマス必須アイテム1「クリスマスピラミッド」。
ろうそくに火をともすと空気が温まり上昇して羽がまわる仕組み。

必須アイテム2、アーチ型のろうそく立て「シュヴィップヴォーゲン」。
錫鉱山の鉱夫たちにとって最も大切なものは明かり。
仕事から帰って来る鉱夫を迎えるために、
妻たちは窓辺をシュヴィップヴォーゲンで照らしたそう。

必須アイテム3「天使と鉱夫のキャンドルスタンド」。
すごく見づらいけど...、左右のはしっこにいる人たち。
こちらも鉱山の村ならではのモチーフだ。
天使は家で待つ妻の姿とも言われている。

クリスマスもの以外にも特徴的なおもちゃがある。

「煙出し人形」
胴体を取り外してお香を入れると、口から煙が出てくる仕組み。
タバコへの愛が人形にまで?

「くるみ割人形」
実物を見たのははじめて。
背中のレバーを動かすことによって口にくわえているクルミが割れる。

他にもミニチュア人形がたくさん。


■5階「現代のおもちゃ」
現在開催中の企画展は『グリコのおまけのおもちゃ展』(6月4日まで)。
おもちゃデザイナー・加藤裕三氏は、グリコのおまけを作っていた人で、
有馬玩具博物館の開館にも携わっている。(残念ながら開館する前に亡くなられた。)

加藤氏はグリコのおもちゃを完成させる過程で、一度木で製作してから
プラスティックに落とし込んでいたそうだ。
わ〜、いいお顔!作品と通じるものがある。

ネフのおもちゃや世界のボードゲームで自由に遊ぶことができる。
こちらの学芸員さんにはカタン世界大会3位(土地を開拓していくボードゲームで、
運+交渉力が問われる奥の深いゲーム)の経歴をもつ方がいて、
月に一度ボードゲーム大会が行われている。
外国のボードゲームはパーツが木製でできているものが多くて、愛着がわきそう。


■4階「現代のからくり・オートマタ」
からくり人形というとピエロみたいな少し怖いものを私は思い浮かべてしまうのだが、
有馬玩具博物館で扱っているからくりはどれもユーモアがあって、楽しいものだ。

博物館の館長で世界的に有名なオートマタの作家である故・西田明夫氏の作品。
表面の丁寧な仕上げや色使い、扱っている題材など、全体的に品があってきれい。
水をくむ女性。私の写真は黄色っぽいが実物はブルーとラベンダーが美しい。

「サンダーバード」のパーカー。ジェリー・アンダーソン作。
眺めている地図は日本の神戸辺り!

4階のお気に入り作家。
ダグラス・ウィルソン
  アレキサンダー・カルダーに影響を受け、針金で作品を作っている。
  その作品はシンプルながら見飽きず、影も楽しめる。
  学芸員さんが説明に使っていた3匹の馬のオートマタが気に入った。
  消防士のかたわら制作しているらしい。
  

ポール・スプーナー
  イギリスらしいユーモアたっぷりの作家。
  無邪気にミルクをなめる猫。ハンドルを回し続けるとバタリ!と倒れる。
  なんとタイトルは「POISONED MILK」。
  作家は大の猫嫌い、なのに家には奥さんの猫がいる。
  日頃のうっぷんを作品にぶつけたのか?
  
  でも猫嫌いって言いつつ、他にも猫作品があるんです。
  これは動かすと小さい猫が足をパタパタさせてとってもかわいい。
  
  スプーナーは古代エジプトの神・アヌビスがお気に入りのよう。
  日々精進するアヌビス。高速腹筋!
  
  アヌビス定番のスタイル...と思いきや皿回し!?
  
  たまには気取ってカフェでお茶するアヌビス。飲もうとしたら虫が。しっしっ!
  

作家の名前をメモしなかったが、気に入ったもの。
  流木を背景に見立てているところがセンスいいです。
  
  二人のおじさんが仲良く水車をまわす。ヨイショヨイショ!
  
  お腹へった!ナイフとフォークで催促するの水兵さん。
  


■3階「ぶりきのおもちゃと鉄道模型」
バーデンバーデン駅を発着しノイスバンシュタイン城をめぐる模型。

ちょっぴりたくましめのブリキのアトム。


1階の工作室ではからくり・ジオラマ・組み木などの教室を開いている。
次回はぜひ、参加してみたい。
開催日時はHPでご確認を。
有馬玩具博物館
http://www.arima-toys.jp/





| comments(0) | trackbacks(0) | 23:40 | category: art |
# 『酒井抱一と江戸琳派の全貌』細見美術館
 GW初日の京都。
いつも観光客でいっぱいの京都なのでさぞ混んでいるかと思いきや、
電車や街も思いのほか空いている。
みんな桜の季節に集中したのかしら?
なんて油断していると、細見美術館はなかなかの盛況ぶり。
前期・中期・後期と展示作品が違うので、リピーターも多いのかも。

今年で生誕250年を迎える酒井抱一は、
名門大名家に生まれ幼少から様々な文化に慣れ親しむ。
次男坊の身軽さからか若い頃から吉原で遊び、
7代目市川団十郎や喜多川歌麿などとも交流、
ちょい悪だけどセンスのいいおぼっちゃん、て感じか?
うーん、もてそうだ。

茶人であり芸術に明るく抱一の理解者であった兄・忠以が亡くなり、
息子・忠道が家督を継ぐようになると、抱一は居心地が悪くなったのか出家をする。
しかし出家したことによって絵に専念することができ、
江戸琳派と呼ばれる洗練された画風を確立できたのだろう。

特に気に入った絵は「桜に小禽図」(洗練の極み)、
「秋草鶉図」(黒い月とウズラのふくふく具合が最高!)。
抱一の絵の繊細な草花や、鳥や昆虫がたびたび描かれているところが好き。
弟子である鈴木其一の「芒野図屏風」の渋さも素敵。

『酒井抱一と江戸琳派の全貌』は5月13日(日)まで。
細見美術館
http://www.emuseum.or.jp/

後期で展示されている「四季花鳥図巻」のポストカード。
蜂がワンポイント。


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お昼を食べに行った「ワインブラッスリー シトロンブレ」。
檸檬を主役にしたケーキ屋&カフェ「シトロンシュクレ」が展開している串揚げ屋さん。


串揚げひとつひとつ手が込んでいて食べごたえがある。
ひよこ豆のジンジャーごはんがサッパリして美味しい。


「シトロンブレ」から細見美術館までは、腹ごなしをかね歩くことにする。
寺町通りを北上して雑貨屋「グランピエ」や「一保堂茶舗」を冷やかし、
丸太町まで出て鴨川を渡る。
晴天なので犬の散歩やアメフトの練習(狭くないかなぁ)など、
川べりで楽しんでいる人多数。


美術館を出たあとは、近くにある「ラ・ヴァチュール」へ。
一緒に行ったSちゃん曰くタルトタタンが有名で、いつもは行列ができているのだとか。
この日は幸いすっと入れた。

店内は、オーナーが隅々まで気を使って内装や家具を考えたんだろうな、
と感じる統一感のある空間。
決して広くはないが鏡を使って広く見せている。
勝手なイメージで言うと1930〜40年代のパリのカフェ?
店員のお兄さんでさえも、すごくお店の雰囲気にぴったりだ。

メニューはタルトタタン、胡桃のタルト、オペラの3種類のみ。
タルトタタンは必須として、もう一つはどちらにするか迷った末、オペラに。
どちらのケーキも甘さ控えめの大人の味。
甘さ控えめ=あっさりではなく、濃厚なんだけど甘ったるくない。
リンゴは程よい酸味があり、オペラはチョコとコーヒーの味がしっかり効いている。
そしてケーキの乗ったお皿の可愛いこと!
写真を上手くとれなかったのが残念だが、オペラのお皿はホロホロ鳥柄!!
気になってお皿を裏返したら「TAITU」というメーカーのものらしい。
うーん、ケーキの味もお店の雰囲気も、他にはない魅力があった。
| comments(0) | trackbacks(0) | 22:25 | category: art |
# 『ニキニキexhibition 庭』@ie
 友人のイラストレーター、ニキニキちゃんの個展に行ってきた。

柔らかい色合いで、なんだか夢の中にいるような気持ちになれる作品だ。
ニキニキちゃんも、童話の中の住人みたいな空気をまとっている、素敵なお人。
展示は今週末の4月29日(日)まで。(12:00〜18:00)



中には植物を挿した作品も。
ところどころにいる動物たち(鷹や梟、白鳥に白熊)は、
クールな顔をしていて、それも良かった。

マグネット式になっている作品があり、自由に動かしていいんです。

こんな風にとれる。そして後ろもちゃんと同じ形に!キュン。
作品は販売されているので、お気に入りを自宅に飾ることもできる。


場所は池田にあるギャラリー&カフェ、家ieさん。
駅近だけど、小道に入るのでわかりづらいかも...。
道順はこちらで確認を↓
家ieさんのHP
http://ieie.petit.cc/

ニキニキちゃんHP
http://nikipla.net/

いい雰囲気の路地の奥にギャラリーがあります。
| comments(0) | trackbacks(0) | 19:00 | category: art |
# ぽってり、ぽってり。
 

通勤途中に通るお寺の八重桜。
おっとりした姿がソメイヨシノより好み。
| comments(0) | trackbacks(0) | 22:55 | category: 日々のあれこれ |
# 『羽海野チカ原画展〜ハチミツとライオン〜』
評価:
羽海野 チカ
白泉社
¥ 510
(2012-03-23)
コメント:毎回圧倒されます。


大丸梅田店で4月9日まで開催中の『羽海野チカ原画展』に行ってきた。
『ハチミツとクローバー』と『3月のライオン』の原画や漫画原稿(!)が
展示されており、入場料600円でこんなに見せてもらっていいんですか!?
と思うほどの充実っぷり。


入場するとまず出版物のコーナーで、ハチクロや3月のライオンの海外版のものもあった。
特にイタリア版3月のライオン5巻のカバーは、
小さな頃の零が茂みに身をひそめている絵(日本版と同じ)に、
un marzo da leoniというイタリア語が踊るように配置されていてとっても素敵。
ポスターにしてもらいたい、と思った。
(ダ・ヴィンチの対談によるとこの絵は、引っ込み思案だった作者の自画像でもあり、
同じような体験をしていた人へのメッセージでもあるらしい。)

次は著名人からの色紙コーナー。
一条ゆかりややまだないとなどの漫画家さんの色紙が多く、
みんな絵がすごくて見応えがある。
女優の杏さんの色紙の絵がなんとも言えない懐かしい感じで面白かった。

続いてハチクロの原画コーナー。
絵だけではなく、竹本君の自転車(カゴには水とバナナが入っていたり)や
真山が飲んだであろうコーヒーの空き缶なども並べられていて楽しい。

イラストのお仕事のコーナー。東のエデンとか。

羽海野先生の机まわりのコーナー。
資料の写真がいっぱい!ブンちゃんの写真も♡
ほんとに漫画みたいな顔をしたネコだ。可愛いすぎ。
また、アイデアノートや漫画の作成過程を惜しげもなく公開している。
何回も何回も何回も何回も、削いで削いでの作業。尊敬の一言だ。

そして3月のライオンコーナー!
ハチクロと3月のライオンの原稿を見比べると、ハチクロは繊細、
それに比べて3月のライオンはしっかりした線でベタが多く、力強い印象を受けた。
私はこちらの男臭いタッチの方が好きだ。
なんと二階堂作のネコ将棋もある。


アイデアノートに、うそやごまかしがひとつもない、というようなことが
メモで書いてあったが、
それこそが羽海野チカの作品を面白く感じる素なんだろうな、と強く感じた。
ぜひたくさんの人に見てほしい作品展と漫画だ。
| comments(0) | trackbacks(0) | 21:13 | category: art |
# 『きみはポラリス』 三浦しおん(新潮文庫)
評価:
三浦 しをん
新潮社
¥ 580
(2011-02-26)
コメント:食傷しないラブストーリー短篇集。

 きみはポラリスー。
恋愛を表現するのになんてぴったりな言葉だろう。

11の物語は全て恋愛をテーマにしているが、
どれも似たところがないから飽きずに楽しめる。
秘める恋、盲目の恋、硬質な恋、共犯的な恋、温かい恋...。

タイトルに特にピッタリなのは「夜にあふれるもの」だろうか?
ラストの続きが一番気になったのがこの話。

好きな恋は、「森を歩く」だ。
捨松はロマンチックではないがロマンがある。
こんな人と一緒なら、全てはシンプルで楽しいだろう。

「私たちがしたこと」「骨片」「冬の一等星」も、
いい映画を観た後のような充足感があった。

どの物語も情景が目にうかんで、映像にしてほしいな、と思った。

「春太の毎日」だけが少しありきたりに感じてしまって、そこが残念。

| comments(0) | trackbacks(0) | 23:04 | category: 読書 |
# 『草間彌生 永遠の永遠の永遠』国立国際美術館
草間彌生の作品を好きか嫌いかと問われれば、あまり好きじゃない、と答えるだろう。
しかしながら好き嫌いを超えた何かが、私を『草間彌生』展に向かわせた。
高齢になっても衰えるどころか加速している制作意欲や、
繰り返し表れる水玉、草間彌生の特徴的な風貌、一体全体どうすごいのか...。
彼女と彼女の作品については気になることだらけだ。


エントランスからさっそく水玉。
今回の展覧会では写真OKの作品がいくつかある。



冒頭、彌生さんがお出迎え。御年83歳...。迫力がある。

この横に彼女の短い言葉が綴られている。
彼女にとって描くことは生きること、もっと言えば死なないでいる術なんだ、と思う。



今回の展示では2004年〜2007年にかけて制作され、50点にもなる
「愛はとこしえ」シリーズと、
2009年から制作され今なお続いている「わが永遠の魂」シリーズが
ボリューム的にもメインになっている。

「愛はとこしえ」はマーカーで描いた原画を版画にしたもので、全てモノクロ。
そこに現れるのはおびただしい量の目・顔・細胞分裂やミドリムシを思わせるもの・
数珠つなぎになった水玉。
息苦しいくらい生にあふれている印象を受けた。

「わが永遠の魂」にも同じようなモチーフが使われているが、
こちらはアクリルで描かれていてカラフルな分、少し気楽に鑑賞することができた。
私はゴン太君を彷彿させる『心が傷んだときの自画像』が気に入った。
「わが永遠の魂」入り口にあった、『星たちの消滅(金)』も好きだ。
タイトルと作品を見比べると、自分の感覚ではかなりギャップがあって面白い。


続いて大判の自画像3点。
うーん、かっこいい。


四角い部屋の中に無数のライトが輝く『魂の灯り』。
まるで万華鏡の世界。無限を感じる。
しかし、一組数秒しか時間がないのであっけなく外に出される。
逆にあんまり長くいたら気持ち悪くなるかも。


映像コーナーでは草間彌生の創作過程を見ることができる。
10分程度の短いものだが必見だ。
幼い頃より幻覚や幻聴に惑わされ、10歳の時に母をモデルにしたスケッチにも
すでに水玉があらわれていた。
彼女の絵は家族にも理解され難く、
京都で絵画修業をするがなじめず(この時の写真の彌生が美人!)
アメリカに渡り、ハプニングなどでも注目を集める。
彼女はものすごい集中力で一気に絵を仕上げる。
湧き出るイメージを消さないため、急いでアウトプットするようだ。
その真剣な様子を見ていると、本当に芸術家なんだな、と感動してしまった。
描かずにはいられないから描いている。そんな風に感じた。
この展覧会の一番の収穫はこの映像かもしれない。


『チューリップに愛をこめて、永遠に祈る』
これも部屋の中全体がこんな感じ。
ちょっとグロテスクなチューリップ。襲われそうだ。
この写真を母に見せたら、「うぅ!やめて!」と言った(笑)
母はダルメシアンの模様ですら苦手らしい。
展覧会場に入ったらめまいをおこすかも。



『大いなる巨大な南瓜』


ショップコーナーの繁盛ぶりにびっくり!
草間彌生に縁がなさそうなおじちゃんが(失礼)、
かぼちゃ柄のメモブロックを大量買いしているのを見て
もしかしてタイガース色だから?などと想像してしまった。
草間彌生の色彩感覚は関西人にあっているのだろうか。
予想外の混雑であった。


『草間彌生 永遠の永遠の永遠』
 国立国際美術館
2012年1月7日〜4月8日
http://www.nmao.go.jp/

埼玉県立近代美術館
2012年4月14日〜5月20日

松本美術館
2012年7月14日〜11月4日

新潟市美術館
2012年11月10日〜12月24日


| comments(0) | trackbacks(0) | 19:22 | category: art |
# 『学問』 山田詠美(新潮文庫)
評価:
山田 詠美
新潮社
¥ 662
(2012-02-27)
コメント:後半が残念。

 地方の海辺の町に父の転勤で引っ越して来た仁美、
恵まれていない家庭環境に育つが子供ながらに周りの者を圧倒する力を持つ心太、
仁美と同じく転勤族で睡眠をこよなく愛する千穂、
大病院の家の子でのんびり屋だが食べ物だけには並々ならぬ執着を持つ無量。

この四人の小学生から高校生までの時を、仁美の視点から描いている物語。


小説の前半(小学生時代)は素晴らしかった。

仁美が心太に出会ってすぐに恥ずかしいところを見せてしまい、
その時の心太の態度に(この人に付いていく。)と決めた場面。
怒った心太に蓮華草で作った紐で体を巻かれ何とも言えない気持ちになるシーン。
甘酸っぱいよりもうちょっと手前の気持ち、がみずみずしい。


残念なのは、途中から心太にそれほど魅力を感じられなかったからだろうか。
前半はこんな男の子が側にいたら、
どんなに充実した子供時代を送れただろうと仁美を羨ましく思ったが、
後半は、私には心太がよくいるちょっともてる男の子になってしまったように思えて、
それとともに小説の面白さもトーンダウンしたように感じた。
千穂と無量のキャラも少しざっくりしているような印象を受けた。

小説の冒頭は、登場人物の死亡記事で始まっている。
それがラストと結びついていて、その過程は語られていないので想像するしかないのだが、
少し無理につなげすぎのように感じた。


『学問』では、仁美がそれこそ学問を追究するように、
性について真面目に探求する様子が描かれている。
そういった意味でも若い読者に向けて書かれたように感じたが、
思春期の人にお勧めするならば、『放課後の音符』の方を選んでしまうだろうか。
ただ、ですます調の文章は抑制がきいていて、それが美しい。

| comments(0) | trackbacks(0) | 21:38 | category: 読書 |
# フレンチ食堂セルクル
ずっと会いたいな、と思っていた友人と久しぶりにごはんを食べる。
行ったのは二人とも気になっていた、中崎町の「フレンチ食堂セルクル」。

中崎町は古民家を改装したお店が多いが、
ごはんやさんでセルクルさんのように窓が大きいお店って少ない気がする。
夜なので窓からもれる明かりがとてもいい感じだ。

中はコンパクトで二人がけテーブルが五つとカウンター席。
カトラリーは各々引き出しから出すようになっている。
テーブルと椅子の雰囲気といい、店内にあるハシゴのような階段といい、
「寄宿舎」という言葉が思いうかぶ。
(私は寄宿舎を連想させるものが好きである。)
ただ、隣の席とのスペースが狭いので、会話の内容によっては気になるかもしれない。


私たちが注文したのはセルクル定食とデザート、2000円のコースだ。
このお値段でアミューズ、オードブル3種、スープ、メイン(肉or魚)、
デザート、ドリンクが付いている。
そうとうお値打ちなので量が少ないかもと思ったが、ちょうどいい満腹感だった。

飲み物はサングリア。スパイスが効いていておいしい。
アミューズはピクルス。ベーコンも入っている。

例のごとくおしゃべりと食べることに必死で写真がおろそかに。
オードブルを撮り忘れたが、パテが美味しかった。
スープはビシソワーズ。

メインは鯛のポワレ。付け合わせのお野菜もおいしい。

デザートはガトーショコラとバニラアイスにベリーのソース。この組み合わせ好きです。

かしこばらずに、バランス良くごはんが食べたいって時にピッタリだと思う。

店内の謎の階段は、併設している2階のギャラリーに通じるらしいと後から知った。
次はそちらにもおジャマしたいと思う。

お店のHPはこちら
 http://www.cercle2011.com/index.html
| comments(0) | trackbacks(0) | 23:20 | category: 日々のあれこれ |
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